私にとってのごんぎつね

ごんぎつねを読むと未だに号泣する。

あらすじを誰かに話す度に涙が流れる。

報いとか、自業自得とかいう感想もあるらしいが、私はそんなことは、本質ではなく

後悔とは何かと言う話だと思う。

 

取り返しのつかないことをしてしまうということがどういうことなのか。

 

私はこれが物語の本質ではないかと思う。

 

そして、伝わらない想いがある。

その切なさと

誤解をするとはどういうことなのか。

そしてその誤解が取り返しのつかない結末に結びついたときの切なさ。

 

とにかく、ごんぎつねは切ない物語だと思う。

 

そして読む度に思う。

 

本当に切ないのは、ごんなのかまたは兵十なのか。

ごんは最後に兵十にわかってもらえた。

でも兵十は、反省して、償いをしている相手に報復をしてしまった。

物語の最後に、ごんの生死は描かれていないものの

もし、ごんが死んで、取り返しののつかないことをしてしまったとき、

果たして、いたずらの報いだと言って、割り切れるだろうか。

 私は、切なさと贖罪に号泣する。